和泉城市广场
価値の流動性を受け入れる、ライブ感覚のシティプラザ
6つの機能の複合体
市民の文化活動拠点として計画された市役所出張所、図書館、保健福祉センター、生涯学習センター、多目的ホール、男女参画センターの6つの機能が複合する施設です。
柔らかな空間づくり
多機能が連携して相乗効果を発揮し、変化する人びとの価値を吸収する柔らかな空間作りをめざしました。
3つのオアシス空間
6つの機能の接点に、施設と街を結びつける「和」、語らいと読書の「知」、思索とコミュニケーションの「合」の3つの性格の異なるオアシス空間を配しました。
種々の演目に最適な環境を提供する高機能ホール
客席数664席の「弥生の風ホール」は、コンサート等の音楽利用を主体としながらも、演劇やその他あらゆる目的に対応できる多目的ホールです。舞台利用に合わせた可変機構と独自の優れた残響可変装置によって、コンサートをはじめ、演劇や寄席など、様々なシーンで最高の演出効果を発揮します。
明るく落ち着いた図書館
図書館は地域館として約1,500m2の広さを持っています。
新興住宅地や大学が近いこともあり、連日にぎわいを見せています。「知の庭」という直径20mのくり抜かれた円形の中庭に面してすべての機能が顔を出し、明るい開放感と落ちついた雰囲気が同居した空間を実現しています。
様々な市民利用に対応する生涯学習施設
生きがいづくり、学びのサポート、生涯学習情報の提供を主な機能とし、カルチャー教室や市民大学講座の開講、市内の各種団体支援などを行っています。2層吹き抜けになったダイナミックなレセプションホールなど全ての施設は市民が利用できる貸し空間となっています。
設計者からの一言
市民懇談会での設計への反映、そして市民参加のアートワークショップの開催など、市長のリーダーシップのもと、コミュニティ熟成へのプロセスそのものをデザインしました。また、専門家の知恵の結集として
- フラットスラブ構造による間仕切り変更等の自由度の確保 (今川憲英)
- 人間の動きに追従した照明計画 (近田玲子)
- 自然を凝縮させプライベートとパブリックをつないだランドスケープ (千葉学+ナンシー・フィンレイ)
- 和泉の風景を体感できるアートの連携 (清水裕子)
- 空間と人の動きをつなげ視覚的効果を狙ったインテリアデザイン (藤江和子)
- 大屋根の集熱作用を利用した地下駐車場重力換気システムやソーラー環境共生システムの導入 (神戸大学)
- 巨大な円形光庭をもつ地下図書館 (菅原峻)
- 外から内部を眺められる開放的な劇場 (近江哲郎)
などが提案されています。決まったストーリをもたず、スペシャリストそれぞれが互いにライブな状態で呼応した中で、より多くのコミュニケーションが図りやすい空間が実現しました。
こうしたさまざまな専門家や多彩なアーティストとの協働は、さながら海図のない未知の海洋への冒険のようでしたが、たどり着いた先には今まで経験したことのないエキサイティングな集いの場の誕生が待っていました。
摄影师:エスエス大阪