四街道市南部综合福祉中心 WAROUBE之里
手のひらサイズの<かたち>へ ー 市民と共有する設計プロセス
だれでも、いつでも、ひとりでも来れる場に
市民憲章『1.だれでも、いつでも、ひとりでも 2.市民と行政のパートナーシップを 3.地域で育てるセンターに』をもとに地域コミュニティの核が誕生しました。
親密感のある「手づくりサイズ」
敷地は山里の中に、緑の原風景と宅地・商業地が混在しています。限られた敷地の中に5つの用途を含む複雑な施設プログラムは、まさに「手づくりサイズ」です。
賑わいと笑顔が溢れる空間
名産落花生をイメージした福祉ショップや全ての施設が顔を出す"縁日通り"は賑わいと笑顔が溢れ、新しい街づくりや、福祉コミュニティのあり方を示しています。
まちの縁側空間
東側道路に面した外部空間は井戸端会議や夕涼みを楽しむ縁側のような場所と位置付け、普段着の交流を促すしつらえとしました。道路からは中の様子がよく見えるようにし、施設へ人を誘い込むような工夫を行っています。
オープンな部屋づくり
各室の利用率が高くても、各サークルが個室の中に孤立していては市民の交流は発生しません。市民の活動が緩やかに連続し、影響を受け合うなかから出会いや思いやりは育まれます。小学校のオープンスクール等を参考に、開かれた死角のない施設作りを行いました。
どこでもドア・どこでもスペース
施設の活況により、1年先まで部屋の予約が埋まっているという状況は、フラッと立ち寄ることから生まれる新たな交流のチャンスを失うことにもなりかねません。この施設ではロビー空間を多く確保し、移動家具等を利用してどこででも活動拠点を確保できる工夫を試みました。
設計者からの一言
施設構成はシンプルな2層とし、ガラスの吹抜けの縁日通りに対し、すべての施設が顔を出すようにしました。プランは関係部署のゾーンでなく、外部との連続性や、コミュニティを誘発する活動のつながりによって位置付けています。
摄影师:川澄建築写真事務所