Hoshino Tetsuro Museum
作詩家の原点をカタチにする
詞にのせて人と自然が共鳴する記念館
演歌の作詞家である星野哲郎。その詞には自然へのまなざしと人間への優しさに溢れています。数々の作品の合間に見えるのは故郷山口県周防大島の風景と島の人々の営みであり、星野哲郎の原点なのです。
子供たちの夢を応援する記念館
星野哲郎の詞は応援歌と言われています。氏にとって記念館は島への恩返しでもあり、子供たちの夢を後押しする一人一人の舞台なのです。
町役場と一体となった記念館
いつも人がいる施設。島の人たちが気軽に来られるよう、中には町役場の支所機能を併設しています。ハレの場となるタタミ舞台もいつもは島のラウンジなのです。
Building Data
- Official site
- WEB
- Usage
- Resource center and others
- Construction
- RC, S
- Scale
- 1F
- Total Floor Area
- 854m2
- Year of Completion
- 7/2007
Award
- 2010
- Nichijiren Architecture Award Small Scale Category Merit Award
- 2009
- Teiji Suzuki Award
- 2008
- Good Lighting Award Good Facility Award
周防大島に浮かぶ紙の舟
星野哲郎は海の人です。80歳を過ぎた今でも夢は船乗りであり、空に浮かぶ屋根は叶わぬ夢を「紙の舟」に見立てた星野哲郎へのオマージュなのです。
3つの風景を結んだ回廊型の記念館
白木山と嵩山と周防灘。島を代表する3つの風景を結び、そのまま展示空間とした回廊型の記念館です。雄大な自然とともに詞の世界を巡る終わりのない旅を体験できます。
映像と音と風景が織りなす作詞家の世界
周防灘の多島美をイメージした3つのシリンダーには映像と音、作詞家のエピソードが満たされており、星野哲郎の世界を多角的に体感できます。
設計者からの一言
「星野哲郎が愛した故郷の自然を素直に建築へ取込み作品世界と並列展示する。」それは星野哲郎の原点を想起させるものであり、同時に作詞家の人格をも表現するという要望に対する答えでもありました。
利用者からの一言
この記念館では波の音や風の音、雲の流れまでもが展示品の一部であるような錯覚を覚えます。360゜の眺望により島全体を体感できる施設となっています。
Photo:鈴木研一写真事務所