代表挨拶

世界は今、大きく変化しています。世界で起こるさまざまな事象が国・地域を超えて地球規模で影響し合い、私たちを取り巻く課題もよりグローバル化しています。DX社会ではバーチャルなコミュニケーションが世界のグローバル化をますます加速させ、人間の思考や行動も変えていくでしょう。一方で人間は都市や建築、地球環境の中に身を置く極めてリアルな存在です。私たちはDX社会が都市と建築にもたらす多様な変化を受け入れながら、人間にとっての豊かな環境がどうあるべきか、地球の気候危機をどのように解決するのかを問い続け、持続可能な都市と建築の未来のかたちをデザインします。

複雑な社会の課題にデータの裏付けを持ちながら、都市、社会にしなやかな発想で提案する力が私たちの個性であり強みです。その提案力は、もはや個人や一部門の枠組みや知識から生まれるものではありません。個性のある自律した個人や部門の混ざり合い＝クロスブリードが起こる場にこそ新しい発想が生まれ、時代の変化にも素早く反応できる感性が育ちます。私たちは「クロスブリード・アソシエーション」という哲学のもと、テーマごとに最適なチーム編成を行いながら、あらゆる境界を越え、新しい世界を切り開く「唯一無二」の存在を目指します。

私たちは海外のプロジェクトにも数多く取り組んでいます。世界の建築家と競い、都市や建築に対する思考の多様性や変化の速さ、世界が求める課題と解決するための行動力を日々肌で感じながら、「世界から日本、日本から世界をみる」感性を磨いてきました。世界を体感し視野が広がるこの感覚を社員全員が共有し、都市に開く建築と空間のあり様が新しい社会と都市文化を形成するという意識を設計活動の中で高めています。私たちはその活動を日本国内だけでなく世界に発信し、存在感を高め、世界の「AXS SATOW」を目指します。

創設者・佐藤武夫は「建築はもともと万人のものである」という言葉を残しました。建築は常に社会に属する公共性を持つものであり、そこで活動する人間のためのものです。私たちはその理念のもと、現代社会の複雑さの中からテーマを導き出し、人間と都市、建築空間、地球環境の未来のあり様をAXS SATOWとして考え追求し、より良い世界に変えていくことが使命であると考えています。