生涯学習センター 宮若リコリス

宮若市民の暮らしに溶け込む「まなびの家」

ワンルームの施設構成

本施設は、筑豊中部を流れる犬鳴川に面した緑豊かな環境の中にある、図書館と生涯学習施設からなる複合施設です。図書館を中心として人と人とが出会い、それぞれに時を過ごす「まなびの家」のような建築を意図しています。

利用者が自由に回遊できる「まなびの環」

北側を大きな開口部として大屋根で覆ったワンルームの施設構成は、豊かな郷土を身近に感じながら、ブラウジングスペース「まなびの環」を中心に、利用者が自由に回遊できる構成としています。

施設概要

所在地
福岡県宮若市[ ]
用途
図書館、生涯学習施設
構造
RC、S
規模
地上2階
延床面積
3,180m2
竣工
2012年3月

新たな出会いのきっかけとなる場づくり

活発で多様な図書館利用を支える施設づくり

図書館内では、書架をより使いやすいように配置し、さまざまな閲覧スペースを点在させることで、利用者が思い思いの時を過ごせるようにしています。

きっかけを生むふれあいの場づくり

施設中央のエントランスホールは、市民の憩いの場として、ピアノコンサートや展覧会など、街に様々な市民活動を発信する場となっています。また、エントランスに併設したキッズパークは、子育て支援、多世代交流の場として施設に賑わいを与えています。

自然と共存し、維持管理費を低減する親環境建築

河川敷の地下伏流水を利用したラジアル型地熱回収システム、大空間を効率よく空調する居住域床ふく射冷暖房、自然光トップライト照明、20kW太陽光発電など地域に根差した省エネ技術を採用しています。

設計者からの一言

工事期間中に、宮若市の親子のみなさんと、お話しの部屋の壁に使用する日干しレンガをつくりました。材料には敷地の土を用い、みなさんの思い思いのものが埋め込まれています。オープン後はエントランスホールで月に1回ピアノコンサートが開かれていて、こういったイベントをきっかけに新たな出会いが生まれることを願っています。

撮影者:スタジオリリー