森永産婦人科
名古屋近郊の春日井市で年間1200件もの分娩を抱える産婦人科の計画です。多大な需要に対応できる医療施設のしての機能性と、患者へのプライバシー、アメニティの確保を両立する施設として計画を行いました。外観は大通りに対して緩やかな曲線を描き、胎児を包み込む保育器を思わせる安心感のある柔らかなイメージとしました。内部では、中待合を中心としながら、ゾーン型配置とすることによって、これまで他の患者さんの声が聞こえるなどプライバシー上のデメリットをクリアしています。
変形した平面をもつ中待合は患者さん同士が目を合わせることのないような家具配置として、落ち着いて診察前の気持ちをやわらげられるようにしています。診察室は円形としてそれぞれ独立させ、プライバシーに配慮しました。それらをつなぐバックヤードはひとつながりの空間としてスタッフ動線にも配慮しました。
また、地域コミュニティの核(シンボル)として地域医療支援、地域コミュニティの活性化に寄与するよう、待合、カフェ、エステ、ホールは独立運用が可能な構成としています。
フォト & プロジェクト詳細
撮影者:水崎浩志