宇治黄檗学園 宇治市立宇治小学校・宇治市立黄檗中学校
「きずな」を育む9年間の学びの場
小学校と中学校の「きずな」
「9年間の学びの場」にふさわしい共通の空間と、児童生徒の発達段階それぞれにふさわしい、「生活の場」「学習の場」を提案しました。
地域と学校の連携
140年の歴史を持つ宇治小学校の伝統を活かすため基本構想の段階からワークショップを重ねてきました。
歴史や周辺環境との共生
隠元禅師が開祖といわれる緑豊かな黄檗山萬福寺を背景とした風致地区にあって、既存の森の植生や山並みの風景を活かし、高さを抑えて敷地に沿ったゆるやかな弧を描く校舎配置としました。
「交流ホール」を校舎の中心とした構成
小中一貫校の顔となるアプローチ空間「まなびのみち」
正門からのアプローチをシンボルリックな「まなびのみち」としました。各昇降口が面し、交流ホール・教室棟からもよく見える関係性としたことで、活気が感じられる空間です。
発達段階に応じた「学習の場」、「生活の場」の創出
教室のまとまりごとに、教師ステーションや、ギャラリースペースをしつらえました。教室やメディアセンターは明るく過ごしやすい環境としています。
目に見え、肌で感じる環境効果
大型の環境サインや、太陽光発電と連動するカラーLED照明、エコヴォイドによる自然換気の仕組みを、空間の「カタチ」の特徴としました。
設計者からの一言
敷地の形状に沿った校舎配置により内部・外部ともに豊かな空間が生まれました。また、教室の入口には、卒業生の想いが込められた陶板アートを取り付けました。
利用者からの一言
校舎の中心となる交流ホールは、学年活動やランチルームとして活用するだけでなく、地域住民の利用も始まっています。2階と3階のメディアセンターは休み時間には小中の子どもたちが活動する姿をみることができます。
撮影者:A.P.First 荒木義久、伸和、近代建築社