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2023年度グッドデザイン賞に、弊社が設計を手掛けた「愛媛県立新居浜病院」、「岐阜市庁舎」、「栃木市立美術館、栃木市立文学館」、「志木市庁舎」、「あきた芸術劇場ミルハス」の5作品が選ばれました。
グッドデザイン賞 受賞
2023年のグッドデザイン賞を以下の5作品が受賞しました。
愛媛県立新居浜病院
講評
一見、病院には見えない佇まいにとても好感を持った。地場産材を活用した木質の深い軒は、病院という本来近づきたくない建物にある種の親しみやすさを与えている。天井の意匠やY型に組まれた柱、大きなスケールを分節していることも親しみやすさに寄与している。地域医療の中核病院だからこそ、デザインが施されることで市民に安心感を与えられるのであれば、その意義は大きい。DBの発注形態の好例と言えるのではないか。
概要
- 所在地
- 愛媛県新居浜市
- 共同設計
- 鹿島建設
- 用途
- 病院
- 構造
- RC+S(KIP-RC)造 免震構造
- 規模
- 地上6階
- 延床面積
- 27,985.75㎡(新築部分:20,290.57㎡)
- 竣工
- 2023年3月
岐阜市庁舎
講評
新市庁舎の整備によって、「みんなの森 ぎふメディアコスモス」との間の空間がまちの広場として機能するようになり、一棟の建築物の整備に留まらず、岐阜市中心市街地を構成するエリアのデザインとなっている。広場に面する低層階に食堂や市民協働の空間を配するなど、エリアのアクティビティを強化する建築構成となっている点も、アーバンデザインに対する建築の応答と言える。
概要
- 所在地
- 岐阜県岐阜市
- 共同設計
- 司設計、Ai設計室
- 用途
- 庁舎
- 構造
- S造(庁舎棟)、PC、S造(駐車場棟)
- 規模
- 地上18階(庁舎棟)、地上5階(駐車場棟)
- 延床面積
- 58,767.78㎡
- 竣工
- 2021年1月
栃木市立美術館、栃木市立文学館
講評
旧栃木町役場庁舎を改修した文学館と隣接して新築された美術館。文学館は丁寧な保存と改修の両立によってその質を担保しており、木造の文学館と対比的に蔵を模した重厚なRC増の美術館を向き合わせ、間に小広場を設けている。本プロジェクトが県庁堀にふたたび象徴的な意味を持たせることで、蔵の町で有名な近世からのまちなみだけでなく、廃藩置県後のまちの歴史を現代に可視化したことでも意義深いと言える。
概要
- 所在地
- 栃木県栃木市
- 用途
- 博物館(美術館、文学館)
- 構造
- RC、S造(美術館)、W、S造(文学館既存部)、RC、S造(文学館増築部)
- 規模
- 地上2階
- 延床面積
- 2,375.41㎡(美術館)、1,031.90㎡(文学館)
- 竣工
- 2021年3月
志木市庁舎
講評
イベント時、市民がここで計画された広場へ集っている風景に、とても嬉しくなる思いがした。各フロアごとテラスの深い軒下は、人が佇む場所となり、広場に向かう様は、まさに劇場の客席のようだ。市民がここで集った体験は、災害時にも有効であろう。普段使い慣れた場所に非常時の場所があるというのは、公共施設が担う必要条件といえる。その意味で、イベント時だけでなく、この広場が日常的な居場所として活用されていくことを期待している。
概要
- 所在地
- 埼玉県志木市
- 用途
- 庁舎
- 構造
- SRC、S造 免震構造
- 規模
- 地上5階
- 延床面積
- 12,621.15㎡
- 竣工
- 2022年6月
あきた芸術劇場ミルハス
講評
秋田市の中心市街地を歩いていると、千秋公園の豊かな緑からニョキッと程良いボリュームが顔を覗かせ、豊かな内部空間が周囲からも良く見える。寒さが厳しい季節は、より一層にあたたかな空間に見えるだろう。歴史と文化と都市機能が集積する市街地で、公共建築の在るべき姿を示している。
概要
- 所在地
- 秋田県秋田市
- 共同設計
- 小畑設計事務所
- 用途
- 劇場
- 構造
- SRC、S、W造
- 規模
- 地上5階、地下2階
- 延床面積
- 25,057.98㎡
- 竣工
- 2022年5月