
岡崎市図書館交流プラザ りぶら
市民が気軽に訪れることのできる「まちの縁側空間」
まちを元気にする市民参加の施設づくり
中心市街地活性化の拠点となることを目指し、市民・行政・設計者が一緒になって、設計から運営まですべてのプロセスをワークショップを開催しながら計画しました。
岡崎の歴史と融合した建物
歴史的な文脈を建物に取り入れています。岡崎城の外堀の記憶を引用した「お堀通り」、岡崎城から家康の菩提寺への景観軸「お城通り」、この2つの空間によって岡崎市の歴史を表現した建物としました。
公園のような自由な市民の居場所
周辺景観への調和と、ユニバーサルデザインに配慮し、低層で大きな平面の建物としました。また、自由に市民が訪れることができるよう、四方を裏のない、街に開かれた構成としています。
施設概要
- 公式サイト
- WEB
- 用途
- 図書館、多目的ホール
- 構造
- RC、S、SRC
- 規模
- 地上3階
- 延床面積
- 23,710m2
- 竣工
- 2008年3月
- 備考
- 蔵書数 40,400冊
客席数 292席
受賞歴
- 2012年
- 公共建築賞 優秀賞
- 2010年
- 中部建築賞
- 2010年
- 愛知まちなみ建築賞
- 2009年
- 照明普及賞 優秀施設賞
複合する機能がつながり合うワンルームの構成
複合機能をゆるやかにつなぐ「お堀通り」と「お城通り」
四角い建物を「お堀通り」と「お城通り」の2つの吹き抜け状の主動線でくり貫くことで、図書館・生涯学習施設の各機能をゆるやかにゾーニングしなら視線が連続する一体感のある空間としています。


テーマ毎に構成された3つの図書館
図書館は3つのテーマで構成しています。明るく開放的な一般図書「ポピュラーライブラリー」、落ち着いた参考図書「レファレンスライブラリー」、子どもがのびのびできる独立した「子ども図書室」、といった特徴を生かした空間です。



「ジャズコレクション」を中心とした多彩な生涯学習機能
内田修ジャズコレクション展示室を中心とした、多彩な生涯学習機能の複合施設です。ジャズ演奏・演劇・講演会など多目的に利用できる小ホール、音楽練習、ダンスなどの練習ができるスタジオを有しています。



設計者からの一言
敷地は岡崎城と大樹寺を結ぶ景観軸と岡崎城の外堀跡が交差する地点に位置します。こうした歴史的な経緯を踏まえ、建物内部にそれらを導き入れて交差するプロムナードとして再現しました。また、色彩計画も、城下街の景観と調和し、図書館の知性を演出する「白と黒」を基調としています。落ち着いた佇まいとすることで、市民の活動の様子が浮き立つことを意図しました。


施設の特徴
くつろぎとにぎわいにあふれ、そこに集う人々の持つ異質なエネルギーのふれあいから感動や楽しさが生まれ、新たな文化が芽生えるような「まちの縁側空間」としてさまざまな機能の混合を追求しました。ロゴマークにも、その主旨が込められています。L型は、愛称Libra(りぶら)の「L」を、5線は、「図書館の本」と「ジャズの五線譜」、クロスラインは、景観軸と外堀跡を示しています。

撮影者:SS名古屋