ルミエール府中
文化・情報・コミュニティの拠点となる“府中メディアの森”
府中の街に開かれた市民会館・中央図書館の複合施設
低層部(1・2階)を市民会館、上層部(3~5階)を中央図書館とする機能的で明快な施設構成により、賑わいある市民会館と、落ち着いた中央図書館を実現しました。
PFI方式による建設・運営
PFI手法により建設されました。2022年9月までの約17年間(設計・建設約2年間、維持管理・運営業務約15年間)の事業期間をもつBTO(Build Transfer Operate)方式を採用しています。
周辺環境に調和し、緑に溶け込む施設
ボリュームをセットバックしたり、バルコニーやルーバーにより視線を遮るなど周辺住宅地のプライバシーに配慮した外観デザインとしました。また既存樹木を保存し、解体工事時に伐採された桜を新たに植樹することにより、府中の緑あふれる風景を継承しました。
文化活動や情報が集積する拠点づくり
まちに賑わいを生む市民会館
市民会館部門は誰もが気軽にアクセスし日常的にくつろぎ、楽しめる場となるようガラススクリーンやゆとりある空間により開放的なつくりとしています。1階に設けられたコンベンションホール飛鳥は、木質素材による品格ある内装とし、舞台設備や可動間仕切りの工夫によりフレキシブルで使いやすいホールを可能にしました。
落ち着いた「知の森」
収蔵能力110万点という多摩地域随一の規模を誇ります。
3・4階の開架スペースは、中央のメディア通りを軸とし、低書架により見通しの良い開架・閲覧空間を実現しました。アルコーブ状の閲覧席、研究個室など多様な読書環境を備えています。またトップライトや照明計画により柔らかい光環境としました。
機能的な最新設備を導入
中央図書館ではICタグ、自動貸出機、自動出納書庫(70万冊)のほか、予約本の自動受け渡しシステムや自動昇降型返却ポストなど、最新の自動化システムの試みを行っています。
設計者からの一言
街に開かれながらも、大人の街 府中にふさわしい落ち着いて上品な空間を目指しています。ルミエール府中の新しい施設ロゴを提案し、市の木であるケヤキをモチーフにしたサインアートや姉妹都市のウィーンコーナーの設置等により府中らしさを表現し、施設に彩りを与えています。
利用者からの一言
中央図書館は、開館28日で入館者数が延べ10万人を突破しました。この記録は都内の公立図書館の中でも最速のペースです。
平日でも平均3,000人以上の方が来館し、賑わっています。
撮影者:クドウフォト