山口県維新百年記念公園陸上競技場
風景の中に軽快に浮かぶ大屋根
心地よい景観づくり
鳳翩山(ほうべんざん)を中心とする景観は地域の大きな財産であり、メインスタンドから望む圧倒的なパノラマの風景を切り取るビューポイントとなっています。
魅力ある空間づくり
多く一般県民が利用しやすい施設とするため、外から中のスポーツをしている様子が感じられるファサードづくりを行っています。
地球にやさしい施設づくり
大きなエネルギーを消費しがちな競技場建築にて、自然エネルギーを採用し、利用形態を工夫するエコスタジアムとして計画しています。
新しいスポーツ交流の拠点となる競技場建築
美しい山並みと調和した印象的な風景づくり
メインスタンド大屋根は、浮遊感のあるイメージの形状とし、テンション材で吊り上げる軽快なシルエットを実現しています。これを支える力強いマストは躍動感や上昇感を与え周辺地域のシンボルとなっています。
一般県民からアスリート、障がい者まで対応するスポーツ交流の場
ファサードの透明感を高め、気軽に入りやすいデザインとし、エントランスはトレーニング室やフィールドが見渡せ、交流や休憩のためのスペースを確保しています。
自然エネルギーの有効利用と循環
雨水をトイレの洗浄水や大量に必要となるフィールドの散水に利用するほか、電力はバックスタンドにソーラーパネルを設置し、競技用照明については発電機対応で、必要なときのみ発電する計画としています。
設計者からの一言
旧競技場と同じ敷地で建替えました。
旧競技場は、都心に近く利便性が良いこともあって、高い利用率を誇りましたが、新競技場もそれに負けないくらいに利用していただいて、山口県のみなさんの誇りとなるような施設になることを願っています。
撮影者:佐藤 弘幸