高崎市総合保健センター 高崎市立中央図書館
高崎市の健康・知の創造・コミュニティが重なり合う
高崎城址地区に新しい市民活動の「相」を重ねる
中心市街地に残る高崎城址の記憶が刻まれた土地の記憶を継承するとともに、この土地に新しい市民活動の「相」を重ねていく建築を目指しました。
複合機能を有機的につなぐ「だるまボイド」
市民の命と健康を守る「総合保健センター」と、生涯学習を支援し、情報と文化を発信する「図書館」を、中央の「だるまボイド」で有機的につなぎ、複合機能が相乗効果を発揮する構成としています。
高崎市の新しいまちづくりへの貢献
「知」と「健康」の融合によって市民の新たなコミュニケーションを生み出し、高崎市のこれからのまちづくりに貢献することを目指しました。
相のズレが奏でる建築
「複合機能の重なり」が多様なコミュニケーションを生み出す
全体の機能構成にあたっては、それぞれの機能毎に要求される関係性が同一階に使いやすく計画できるような最適な大きさのフロアボリュームを「素直かつリズミカルに重ねていく」建築としました。
市民の安心・安全を守る 「フィーレンディール+基礎免震構造」
異なる大きさの平面ボリュームを積み重ねていく自由度を獲得しながら、医療・図書の大切な機能を守るために、「フィーレンディール架構」と「基礎免震構造」を組み合わせた構造形式を採用しています。
「だるまボイド」を中心とした環境装置
だるまボイドと呼ばれる建物中央部は、環境共生の仕組みを満載したエコボイドです。建築そのものが環境の装置となることで、市民の生涯学習にも貢献します。
設計者からの一言
異なるボリュームが重なる建築の構成や、これを支える構造架構を、シンプルなデザインとして表現しました。
5・6Fの図書館は、眺めの良いテラスのような「スカイライブラリー」です。窓周りには、周囲の山々を望む閲覧席を設け、気持ちの良い閲覧空間としました。また、書架デザインは、積層する建築のコンセプトを踏襲し、木の集成材が積み重なったような構成としています。
撮影者:小林研二写真事務所